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  • 「ニュース雑感」 第109回を更新しました。
    今あるニュースのポイントを端的に伝えていく「ニュース雑感」を連載しています。
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【客観報道をしてほしい】

 人は、常に誰かをイジメのターゲットにしたいと考えている生き物なのだろうか。人の不幸に喜びを感じている卑屈な生き物なのだろうか。
   「5月27日、枝野経済産業相が国会の事故調査委員会の参考人として出席した。東京電力福島第1原子力発電所事故の発生時に官房長官だった同氏は、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算結果公表の遅れが『(政府の)信頼を損なう大きな原因』だったと認めた。事故について国民に説明する役割を担った枝野氏は、炉心溶融を認めるのに時間がかかった問題などで、情報を出さないよう指示したのではないかと委員側から追及されたが、『事実の公表を止めたことはない』と反論した。」と各紙が報じているが、記事を読むにつれ枝野氏に対する批判的な記事ばかりとなっている。
   枝野氏は当時、官房長官としてできる精一杯のことをしたのだと思う。情報が混乱・錯綜する中にあって、その時のベストと思われることを決断し指示を出し続けていたことは想像できるのではないか。枝野氏を擁護するつもりは毛頭ないが、何の根拠もなしに当時の政府を批判の的にするのはいかがなものだろうか。事故調査委員会がそうしているということではなく、今回の原発事故にみるマスコミの他者イジメが横行しすぎているように思えてならない。
   大切なのは、ミスを招いた根源が人的資質にあるのか、組織にあるのか、情報の集約方法にあるのかをしっかりと調査し客観的に報道していくことである。
   マスコミが偏向報道をしている限り、国民の政治判断に対する基軸のブレが生じ続けてしまうことを憂う。(香)

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