2018年07月02日【第126回】第三者委が中間報告 日大問題で

 ゴシップが大好きな人たちからもそろそろ忘れ去られてきた感のある「日大アメフト部」騒動。6月29日、日大側が主導して行われた第三者委員会による真相究明調査の中間報告を明らかにした。当初からアメフト専門家を加えず、元広島高検・検事長の勝丸氏を一方的に日大が決めるなど、波乱含みと言われ続けてきた同委員会だったが、中間報告では「(日大アメフト部の)内田前監督と井上前コーチの弁解はまったく信用できない」と断罪し、少なくとも何があったのかという真相解明には大きく前進したといえそうだ。

 断罪しうる根拠は、145人におよぶ日大アメフト部の現役選手へのアンケート調査や関係者70人へのヒアリング、試合当日の映像、関係者のメール履歴――などを基にしている、という。現役選手を対象にしたアンケートでは「当該選手と内田・井上の両氏のどちらの言い分が正しいと思うか」といったストレートな質問も用意され、「内田・井上の両氏」と回答した選手は一人もいなかった、とのこと。内田・井上両氏が開いた記者会見よりもはるかに衝撃的でだからこそ真実味があり、インパクトのある内容となった。

 日大はなぜこうした調査をもっとはやくに行えなかったのか。遅くとも問題が表面化し、騒がれ始めたときに迅速に実施すべきだった。次々と明るみに出る日大の膿ともいえる問題点には驚かされるばかりで、第三者委員会による調査は総じて評価をもって受け入れられた。ただ、今までがあまりに酷すぎた裏返しであり、その経緯と比較すれば、今回は「常識的で当たり前」の結果であるといえよう。

 中間報告にはこれまで知られていなかった選手たちへの口封じや圧力、もみ消し工作なども含まれている。日大アメフト部をとりまく環境は、いったいどこまで腐りきっていたのか。開いた口が塞がらない。大学側は、当該選手は無論のこと150人近くの部員、親族ら関係するすべての人たちを深く傷つけた罪の深さを知るべきだろう。傷ついた人たちをケアし、二度と同じ過ちを犯させてはならない。日大が取り組むべき課題は山積している。