2018年07月24日【第129回】東京五輪2020はアスリートファーストなのか

 今夏の異常な暑さが2年後に迫った東京五輪を揺るがせている。あまりの気温上昇が参加選手だけでなく、ボランティアを含む運営側や観客にも大きな影響を及ぼしかねない事態になってきているようだ。2020年大会がなぜ7月24日スタートなのか。今さらながらあきれる向きが多い。

 そもそもなぜ7月から8月の開催なのか。1964(昭和39)年に行われた日本初めてのオリンピック、東京五輪は10月10日が開会式だったことは多くの人が認識している。東京の真夏を肌で知っている人なら、54年前の東京オリンピック開催の時期はしごく当然。東京の真夏にスポーツ競技の祭典だなんて、あまりにバカげた話だ。

 酷暑開催は、東京に決定する前の国際オリンピック委員会(IOC)要請がどうやら根っこらしい。そのIOCは五輪最大のスポンサーでもあるNBCをはじめとする米国三大ネットワークからの要求を受けての結果であるようだ。北米も日本と同様に7月から8月は暑さのためにメジャーなスポーツ競技が全面的にオフとなり、いわゆるテレビ番組の夏枯れが起きる。毎年のことだ。そこへ四年の一度のオリンピックイヤー。これを逃す手はなかったのだろう。

 2020年五輪開催の条件として7月から8月の実施が条件づけられていた。見ようによってはこんなにカネ優先のオリンピック開催など、信じられない現実でもある。これに乗っかったのは日本と東京都。きわめて厳しい条件であることが分かっていても、「とにかく開きたい」の一心で「7-8月開催は可能」と報告している。

 結局、陸上・男女マラソンなど多くの競技開始時間が大幅に変更された。マラソンは午前7時30分から午前7時へ、陸上・男子50km競歩が午前7時30分から午前6時――など、炎天下の競技は軒並み前倒しのスケジュールに変更。

 こんなことは結局、焼け石に水となってしまうのか……東京五輪2020は、初めからアスリートファーストなどになっていない。