2017年11月30日【第110回】保身、隠蔽の繰り返し

 神戸製鋼、日産自動車、三菱マテリアル子会社2社そして東レ…いったいどうなっているのか。「法に抵触していないからいいんだ」「品質に影響はしていないから心配はいらない」とでも考えていたのだろうか。経営陣に至っては、記者会見で頭を下げて謝罪すれば収束するとでも考えているのだろうか。

 いったい、これら企業の経営陣はどんな意識で会社のかじ取りを行ってきているのだろうか。「私が社長のときには、何事もないことを祈るばかりだよ」と言った経営者と話したことがあるが、結局はサラリーマン集団が仕事に対する“熱意”や“責任”などという言葉を口先ばかり繰り返し、何か起きれば“俺の立場はどうなるんだ”と保身に走り、“部下がやったこと、俺は知らなかった”と繰り返すばかり。数か月の報酬返上をすれば許されるものとさえ考えている。報酬返上は形ばかりの禊の姿勢を示しているのだろうが、報酬返上がいったい何になるのか。株主へのパフォーマンス?社員への姿勢?社長になってからの報酬をすべて返上すべきだ。

 この国の企業、というより働いている人間に、モノづくりに対する姿勢や熱意、情熱がすでに失われていることが悲しい。

 いまだに熱い情熱を傾けている一部の技術者や研究者の憤りの声が聞こえるようだ。