2018年05月15日【第119回】忖度せずにMe Tooと言おう

 加計学園獣医学部新設をめぐる「安倍首相案件問題」は、愛媛県の中村時広知事が登場したことで新たな局面を迎えている。余計な忖度は一切ナシ、政府与党+官僚に対し、堂々と物申す一貫した姿勢は見ていて一種、清々しささえおぼえる。そこには「真実」を貫き通そうとする気概が存在するからか。

 相変わらずダラダラと意味のない質疑応答を繰り返す国会参考人招致。あいまいな発言に終始したのは問題の中心にいる経済産業省の柳瀬唯夫審議官だ。安倍首相の秘書官だった2015年4月、加計学園側の主要人物に愛媛県職員を加えて3度にわたって官邸で接見し、「加計学園獣医学部新設は首相案件」と言った、とされる。

 当初は「記憶の限りでは(愛媛県職員と)会ったことはない」の一点張りだった柳瀬審議官に対し、中村知事は接見に同席した県職員によるメモを公開し対抗した。これを受けて国会招致が行われたものの、決定的な証拠を得ることが出来ない野党の質問に柳瀬審議官が屈するはずもない。あーあ、とため息ばかりが出そうな展開が一気に火が付いたのは中村知事が柳瀬審議官から県職員が受け取ったという、名刺という「証拠」を突きつけたからだ。

 さてさて、次は何が飛び出すだろうか。中村知事が部下を信頼し、徹頭徹尾、今回の騒動を受けて立つのであれば、今回の問題が究明されるのはまだ先になろう。すでに中村知事の行動は「VS.政府」の図式が出来上がっている。いちばん注目し、息を潜めるように見守っているのは、もしかすると全国自治体の首長かもしれない。今こそ、そしてこれからは「Me Too(ミートゥー)」と、国の姑息な圧力に屈しない姿勢が求められているのかもしれない。